グリークに恋して

2013-02-14

 夏の発表会に向けて、まず自分の弾く曲を選んでいたら、
ふとノルウェーの作曲家、グリークのソナタが目にとまった。
 今年はゲストにイングランドや北欧の音楽を演奏してくれる
シャナヒーさんというグループをお呼びすることもあって
北欧の作曲家もいいかな、と思った。
 久々に弾いてみて、その美しさにすっかりとりこになってしまった。
これはまさに、恋愛の初期症状。昔の恋人とまた恋に落ちたみたいな感覚。
何をする時も一日中、バックにグリークのソナタが流れている。
日常の何気ないひとこまひとこまに、映画さながらに美しいメロディーが
流れる。そして早くピアノで弾いてみたくてたまらない。
 けれど、恋愛と同じく、恋は愛に変容していかないといけない。
熱烈な恋愛初期が過ぎると、今度は愛することを学ばねばならない。
だんだん見えてくる相手の嫌なところも許し、受け入れ、
「好く」から「愛する」へ。これはとても意思の力を必要とする行為だ。
 グリークのソナタを本当に「愛する」ことができるよう
意思の力を高め、練習を重ねたい。



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